横須賀芸術劇場リサイタル・シリーズ51
ケイト・リウ ピアノ・リサイタル

一流の演奏家集団の手腕を、美旋律あふれるロシア音楽で堪能したい

2017.5.12

 2015年のショパン国際ピアノコンクールで第3位に入賞し、その後の入賞者ガラコンサートで来日して以来、ようやくケイト・リウが日本にやってくる。待望のソロリサイタルだ。
 コンクールでケイト・リウは、ショパン演奏のひとつの真髄が宿るといえるマズルカの演奏で「マズルカ賞」を受賞し、ポーランド人審査委員勢からずば抜けて高い評価を得た。ステージでの彼女は、音楽に没頭したような表情で宙を見つめ、大胆な抑揚を持つショパンの世界を創り上げる。
 今回のリサイタルでは、ショパンコンクールのステージでも演奏した「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」や、新しいレパートリーとなるピアノ・ソナタ第2番などを披露。コンクールから2年の時を経てショパンへの理解がどのように成熟しているのか、若きピアニストの変化も聴きどころとなる。

 そしてなによりケイト・リウのピアノの美点は、ホールのすみずみまで良く通るつややかな音。細身の体で、光沢のある豊かなフォルティシモ、突き抜けて届く美しいピアニシモを巧みに鳴らし、それでいて指先のタッチはいつも軽やかだ。卓越したセンスで鍵盤を操っているのだろう。生の演奏で聴くことこそがその魅力を堪能する一番の方法なので、この機会に会場へ足を運んでみてほしい。