「うたフェスJAPAN」は、昨年から横浜みなとみらいホールで始まった『うた』の祭典です。
国内外から幅広い世代の合唱団体やコーラス・グループ等が集い、“うた”を軸として、合唱フェスティバルやオーケストラとの特別演奏会、ア・カペラのコンサートやストリートライブ等々、様々なイベントが8月22~24日までの3日間にわたり繰り広げられました。
横須賀芸術劇場少年少女合唱団は、昨年に引き続き45名の団員が出演しました。今回の出演は日程が1日から2日間に拡大し、演奏会場が小ホールから大ホールにスケールアップ。子どもたちにとっても、2日間を通じて仲間と支え合いながら歌い切ったことで、音楽の楽しさと団結の大切さを改めて実感する充実した2日間になりました。
8/22(金)
初日は「うたフェスJAPAN特別演奏会」に出演。
松下耕さんの指揮、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の演奏で《讃歌・未来へ》(松下耕 作曲)を全国から集まった合唱団約200名とともに歌い上げました。明るく希望に満ちた歌声は、2000席を超えるコンサートホールいっぱいに響き渡り、演奏後には聴衆のみなさまから大きな拍手をいただきました。ある団員は「自分の歌声が楽器の音色に乗ってお客さんに届いていく感覚が鳥肌ものだった」と、興奮気味で話していました。
その後は、「~戦後80年 反戦をうたう~」と題した混声合唱とオーケストラにより演奏された3曲を客席から鑑賞しました。大規模な合唱とオーケストラの共演を間近で体感したことは、今後の自分たち、表現の幅を広げる大きな学びとなりました。
うたフェス JAPAN特別演奏会 ~戦後80年 反戦をうたう~ 〈プログラム〉 1.混声合唱とオーケストラのためのカンタータ (作詩:山崎佳代子 作曲:松下耕) 2.Missa Brevis (作曲:Kodály Zoltán) 3.そのひとがうたうとき(オーケストラ版) (作詩:谷川俊太郎 作曲:松下耕) |
8/23(土)
2日目は「こどもユースフェス」に出演。
昨年は小ホールでの演奏でしたが、今年は大ホールでの開催となり、全国から集まったジュニア&ユース合唱団9団体がそれぞれ約10分のステージを披露。私たちの出番は、第一部最後の出演で、《Ave Maria》(松下耕 作曲)と、ポピュラーソングの《チェリー》(草野正宗 作曲)を演奏しました。チェリーでは振り付けを交え、後半はひな壇を降り、舞台全体に広がり手拍子も。すると客席からも自然と手拍子が起き、聴衆のみなさんとの一体感が嬉しい瞬間となりました。一部の締めくくりに相応しい演奏をお届けすることが出来ました。
その後は、コンクール全国1位を受賞している小・中・高等学校の団体や、世界で演奏活動をしている台湾やルーマニアの合唱団の演奏を鑑賞しました。豊かな表現力や力強いハーモニーに圧倒され、とてもいい刺激を受けました。
演奏会のあとにはロビーにて交流会が行われました。
2日間同じ空間を共有していた子どもたちは、他団体の団員とお互いの演奏をたたえ合ったり、プライベートな話題で盛り上がったり写真を撮ったりと、すぐに打ち解けていました。新たな友達ができる機会にもなり、いくら時間があっても足りない様子でした。
「普段演奏しないホールで歌ってみると、響きが違いおもしろい」
「他の合唱団の演奏を聴いて、歌声だけでなく表情や姿勢でも、お客さんに伝えることが大事なんだと 気づいた」
「全国の同世代の子と一緒に歌えて、楽しかった」
普段は横須賀芸術劇場での定期演奏会を中心に活動しているわたしたちの合唱団にとって、今回のように大規模なイベントで2日間にわたり他の合唱団と共演したり、演奏を聴き合う経験は、代えがたいものになりました。昨年は他の合唱団の演奏に緊張していた子どもたちも、今年は堂々と舞台に立ち、他の合唱団の演奏も楽しむ余裕を見せるまでに成長しました。今回の経験を糧に、これからもいろいろな曲に挑戦し、皆さまに楽しんでいただける演奏を目指してまいります。
今後の活動にもどうぞ、ご期待ください!