YOKOSUKA ARTS THEATRE

横須賀芸術劇場少年少女合唱団の今

新型コロナウイルス感染症は公演だけでなく専属の児童合唱団にも多大な影響をもたらしました。子どもたちの安全を最優先し、2月末から練習活動を自粛。本来なら今週末に予定していた定期公演をはじめ、春の東京交響楽団や神奈川フィルハーモニー管弦楽団との共演も中止になりました。合唱団創立23年目にして初めてのことです。

4月には、約2か月にわたる劇場の臨時休館もあり、その間は、先生方と相談しながらレッスン動画を配信したり、団員や卒団生たちから合唱団の愛唱歌を歌う姿を動画で送ってもらい、リモート合唱動画を作成したり、子どもたちが“合唱”に継続的に触れる機会を作る工夫をしてきました。特にレッスン動画では、呼吸法やハミングの方法など基礎レッスンを丁寧に伝えられ、子どもたちも繰り返し見ることができるメリットがあり、新たな学びの方法の一つだと思いました。

そして、劇場が再開した7月からは、オンラインでのレッスンを導入し、少しずつですが、活動を再開しています。練習時間にオンライン上に集まり、先生のレッスンに耳を傾け、画面越しに歌う子どもたちの姿から、早く合唱のある日常に戻ってほしいと願うばかりです。
一方で、オーケストラ、オペラ、バレエなどと同様に、合唱もリモートで実現できることには限りがあると痛感しています。
先生の指導や伴奏に集中して、お互いの声も聴きながら自分の声を発したり、隣の人の気配を感じながら、楽曲の繊細なニュアンスや音色を調整していったり、休み時間には友達と楽しいおしゃべりをしながら、「また一緒に歌おう!」というモチベーションが高まっていったり…。そうした積み重ねの結果がコンサートで花開き、それをお客様と共有するのです。

合唱団では、多くの子どもたちが小学2年生から活動に参加し、高校3年生までの約11年間、毎週継続して練習を行っています。今、子どもたちが積み重ねてきたものが、ストップしてしまっていることは、このような状況下では致し方ないこととはいえ、非常に残念です。

子ども達の歌声を楽しみにしていただいている皆さんにも、早く元気な子どもたちの歌声を届けられるように、コロナに負けぬように頑張っていきますので、引き続き応援をお願いします!

オンラインレッスン風景

オンラインレッスン風景

オンラインレッスン風景

オンラインレッスン風景

当日参加できない人は録画で内容を確認しています

当日参加できない人は録画で内容を確認しています